診断に至るアプローチ 仮説演繹法とは異なる手段
Ann Fam Med. 2018 Jul;16(4):353-358. doi: 10.1370/afm.2264.
Solving the Diagnostic Challenge: A Patient-Centered Approach.
Donner-Banzhoff N1.
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/29987086
診断に至る医師の思考プロセス
主訴から鑑別診断を想起し、それぞれの鑑別診断に特徴的な診断項目を聴取する
どこまで聴取するかは 診断閾値モデル (Threshold model of diagnosis, Pauker, Kassirer)における治療閾値を超えるか、診断閾値より下がるまで
プライマリ・ケアの特徴
しかし、プライマリ・ケアは有病率が低い。診断閾値より低い状態からどうやって処置の必要な患者を見つけ出すプロセスをどう説明するか。また、プライマリ・ケアが取り扱う領域は極めて広い。診断のはじめから特定の疾患の仮説を立てることが理にかなっていない。そのため、特定の疾患の仮説をたてずに問題を探るという戦略がとられる。
プライマリ・ケアの医師はどうしているのか
診断仮説を設定する前にInductive Foraging という戦略がとられる。このプロセスはまず患者が自らの問題を提示することからはじまる。主訴から始まり、症状、身体機能への影響、気がかりなことや心配なこと、期待など。医師に邪魔されることなくその話をすることで、自らが抱える問題の領域(problem space)へ医師を導いていく。
Problem space へ導かれた医師は、まだ特定の仮説を持つことなく、そのspace を全般的に探索する質問をする。これを Triggered routine と呼ぶ。嘔吐の患者であれば、腹痛はどうか、便通はどうかなど。
<コメント>
この考え方は自分の実際の診療にも合致している印象。診断プロセスの可視化において、プライマリ・ケアでは重要な論文
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